スカクリブログJAPAN バックナンバー

みんさん。こんにちは。スカイクリエーションの伊藤です。

 

今日は「コンパス」のお話。

 

方位磁針(コンパス)


この計器は皆さんもよくご存知の方位磁針と同じで、方位を知るために使われます。

この写真は垂直方向に表示されていますが、基本は同じです。

数字は角度を表していて、NEWSは北東西南を表しています。

N:北:0度(360度)

W:東:90度

S:南:180度

E:西:270度

道がない空ではこの計器がすごくたよりになります。

実際にどっちの方向に向かっているのかわからなくなることも良くある話で、この計器のおかげで目的地まで行けるのです。

しかし、この計器はフライト中によくエラーを起こすのです。



偏差(バリエーション):

コンパスが示すのは、厳密には磁北であり、厳密な北(地軸の北、真北)からはずれています。


日本では磁北が真北より西側にあり、その差は、沖縄で 4°、九州・四国・本州では 6〜8°、北海道で最大 10°にもなります。

 

この偏差のことをバリエーションと呼び、航空図(チャート)に記載されています。

 

自差(デビエーション):

コックピット内にはたくさんの磁場を狂わす計器や装置があります。電気を使っている以上しかたないと思いますが・・・。

このエラーのことを自差(デビエーション)といいます。

自差は1台1台機体ごとに違います。

よって各機体ごとにデビエーションカードという物が貼ってあって何度ずれているかが書いてあります。

 

ここまでは一般的な話ですので知っている人もいるかと思いますが、ここからはちょっと難しい話です。

 

磁北の中心は地表面ではなく地中にあるために磁力線は赤道付近では地表面と平行になりますが、緯度が大きくなるにしたがって磁力線は地中に向かいはじめます。

北半球にある日本の磁力線はN極が斜め下から引っ張っているとイメージできます。

そこで磁石のS極側におもりをつけてN極側が下から引っ張られても水平になるようになっています。

これが原因でさらにエラーがおこります。

 

ターニングエラー:北または南向きからの旋回の場合

機体が旋回を始めると同時にコンパスも動き始めますが、旋回しようと右に傾けるとさきほどのおもりが右の方にさがろうとしてしまいます。このため北向きから旋回するとコンパス表示は過小になります。逆に南向きから旋回すりとコンパス表示は過大になります。

 

このような旋回を行う時にコンパスの表示が正確にならないことをターニングエラーを言います。

ちなみに南半球では逆になります。

 

加速度エラー:東または西向きの時の加減速の場合

例えば東向きに飛んでいる時に加速したとします。東向きなのでコンパスの磁針は右がS極ですよね。右がS極(おもり)左がN極(軽い)ので加速すると重い方が遅れます。よって少しだけ北を向いたような表示になります。

逆に減速をすると、重い方が感性で先に進もうとするので少しだけ南を向いたような表示になります。

 

簡単に言うと、直線で同じスピードで飛んでいる時に正確な表示をする。と覚えておくといいでしょう。

 

このようにコンパスはたくさんのエラーが存在しますが、その特性を良く理解してフライトすれば難しくはないのです。

 

今日はココまで・・・。

 

次回の予定はラスト「ヘリコプターの計器 その他編」です。

お楽しみに。