医者かパイロットか。難易度と年収比較【2025年】
07.17.2025 | ブログ

みなさんこんにちは。スカイクリエーション広報部のREIRAです!
早速ですが、みなさま
「2030年 パイロット不足問題」について何かご存知でしょうか。
航空需要の増大とインフラ整備の改良ならびに、大量の定年退職者が理由となり、パイロット不足の深刻化が懸念されています。
最近は海外旅行が世界的に人気で、昔に比べて気軽に行けるようになりましたよね。
私も年に2回は海外旅行を楽しんでいます。ですが、パイロットが不足して便数が減ると、スケジュールが合わず行きにくくなるのでは…と心配になります。
なのでフライトスクールの広報代表として、未来あるみなさんにお伝えしたいのが・・・!
パイロットになってください!
ということです。
これは私だけのお願いではなく、国土交通省も人材育成に取り組んでいるほど、パイロットの補充が急務となっているのです。
最近はAIによって多くの仕事の代替が進んでいますが、現在これだけ需要のある仕事があるのは素晴らしいことです。
そして需要があるというのはつまり、それだけ給料も高いということです。
今回は、同じく高収入の職業である「医師」と比較しながら、エアラインパイロットという仕事の魅力をお伝えします!
ちなみにですが、医者になることを反対したいなどとは少しも思っておりません!
医者は、社会意義のあるとても素晴らしい職業です。
それでは、前書きが長くなってしまいましたが見ていきましょう!
01 医者かパイロットか、その難易度を比較
①医者になる道のり
医者になるには、まず医学部のある大学に合格する必要があります。
一般的にその合格倍率は、国立大学だと3〜6倍、私立大学だと10倍を超える大学もあると言われています。
全国に82校もの医学部があるにもかかわらず、これだけ高い合格倍率というのは、それだけ難関であることを物語っています。
さらに、一般的に医学部に入るには偏差値62(私立大学)〜65(国立大学)が必要だと言われています。
私の高校でも、医学部に進学したのは常に成績上位の天才達でしたから、努力だけでは簡単に太刀打ちできない難関だろうと思います。
大学では6年間学び、その後に医師国家試験に合格する必要があります。
医師国家試験の合格率は約90%ということで高く見えますが、内容は非常に難関で十分な勉強が必要です。
合格後、実際に病院で研修医として2年間実務経験を積みます。
そしてついに医師としての称号をもらいます。
②パイロットになる道のり
エアラインパイロットになるためには、大きく4つの進路があります。
医師を目指す場合は、まず医学部に合格しなければなりません。落ちてしまった場合は浪人し、1年ずつ先延ばしになるケースもあります。
それに比べると、パイロットへの道のりは比較的“選択肢が多く開かれている”と言えるでしょう。
加えて、一般的にパイロット養成校に入るために必要な偏差値は、55~65と言われています。
A: 航空会社の自社養成航空会社が直接育成する「自社養成パイロット」は、非常に人気の高いルートです。
一般的には、大学卒業(学士号取得)などが応募条件の一つとなります。会社ごとに異なるため、詳細は各社の募集要項をご確認ください。
ただし、自社養成の合格倍率は100倍以上とも言われています。
合格者は、中高生の頃から計画的に準備してきた方や、非常に優秀な方に限られることが多いようです。B:航空大学校(航大)航大に入るには、大学に2年在学し、62単位を取得していることが応募条件のひとつです。
合格倍率は7〜9倍と高く、こちらも狭き門と言えるでしょう。C:私立大学のパイロット養成課程私立大学は学費は高額になる傾向がありますが、自社養成や航大よりも入学のハードルが下がるため、こちらを選ぶ方も多くいます。
D:民間の飛行訓練学校(フライトスクール)フライトスクールは、自費訓練であることや年齢制限がないことが特徴的です。
最近では、アメリカやカナダ、オーストラリアでの航空留学も人気となっています。
またフライトスクールは、自社養成や航大に不合格となった方や、社会人からキャリアチェンジする方にも人気があります。
各ルートの注意点と選び方
費用面では、自社養成や航大が人気ですが、注意が必要です。
これらは競争が激しく、浪人するケースも少なくありません。そうなると、学費や生活費がかさみ、結果的に私立大学やフライトスクールの方が“総額は安く済む”という場合もあります。
そのため、もし自分の学力や体力に不安がある場合は、最初から私立大学や民間の訓練校を視野に入れるのも一つの戦略です。
なお、どの道を選んだからといって、最終的にパイロットになれないわけではありません。
実際、厚生労働省の調査によると、現役パイロット(機長・副操縦士)のうち15.6%が大卒ではなく、高卒だとわかっています。これは、高校卒業後にフライトスクールの道を選び、航空会社に就職した人たちが一部いると考えられます。
諦めなければ、夢は実現できる
このように、パイロットになる道はひとつではありません。
たとえ最初のルートでうまくいかなかったとしても、他にもチャンスはあります。
パイロットとは、「諦めずに挑戦し続けた人」がなれる職業とも言えるかもしれません。
ぜひ、あなたの夢を最後まで追いかけてください。
02 医者かパイロットか、その年収を比較
厚生労働省が行った『令和6年賃金構造基本統計調査』によると、医師の平均年収は約1,338.0万円、パイロット(航空操縦士)の平均年収は1,697.1万円という結果でした。
簡単にそれぞれ詳細を見ていくと、病院勤務の医師の場合は約1,500万円、開業医の場合は約2,700万円です。そして、男女別や診療科でも年収は大きく異なるようです。こちらで詳しくご覧いただけます。
次にパイロットの給与を見ていくと、こちらも年齢別で大きく異なります。例えば25歳〜29歳の場合は約700万円です。ですが、55歳〜59歳になると約2,900万円と増えていくようです。この差は、経験年数や機長への昇格、勤務形態の違いによるものと考えられます。こちらで詳しくご覧いただけます。
パイロットの給料が高い理由
医師の給料が高いことはなんとなく想像しやすいですよね。
ですが、医師よりもエアラインパイロットの給料の方が高いのはなぜでしょうか。
以下にいくつかの理由を挙げてみました。
冒頭でもお伝えしたとおり、現在パイロットは不足しており、航空会社はギリギリの状態で飛行機を飛ばしている状況です。しかしながら、誰でもパイロットになれるわけではありません。採用基準は厳しく、人間的な資質や健康管理能力を持ち、厳格な訓練を合格することが求められます。そのため、パイロットになれる人材の希少性が高く、給料もその分高いということです。
パイロットは、早朝のフライトを飛んだり夜中のフライトを飛んだり、その飛行時間が長時間に及んだりと、その生活はかなり不規則です。そのため、精神的・肉体的にも負担の大きい職業と言えます。しかしながら、心身の健康維持には厳格な規定があり、半年に一回の健康診断をパスする必要があります。その負担軽減や、十分な休養も求められるため、給料によって補償されているのではと考えられます。
パイロットも医師と同じように、人の命を背負っている職業です。数百人の乗客や貨物を安全に運ぶ必要があるのに加えて、天候の変化や緊急事態も冷静に対処する必要があります。その責任の重さと給料の高さが比例しているでしょう。
03 医者かパイロットか、その生活を比較
①医者の1日、1週間
医師の生活は、医療ドラマなどで目にすることも多いですよね。
やりがいのある職業ですが、休みが少なく、身体的にも精神的にも負担が大きい仕事という印象があります。
実際のスケジュールを見てみると、平日は朝から夕方までびっしり勤務があり、土日も回診や手術が入ることが多いようです。
さらに緊急時の対応なども求められ、業務内容も常に集中力を要します。
なので非常にハードな職業といえるでしょう。

②パイロットの1日と1週間
エアラインパイロットのスケジュールは、乗務内容によって異なります。
一般的に、国内線では1日3便ほど、国際線では1日1便のフライトが多いようです。国際線では、渡航先に1〜2日間滞在することもあります。
仕事をしながら世界を飛び回る、まさに「旅好き」には理想の職業です。ただし、体調管理は非常に重要です。滞在先でもランニングや食事制限、アルコールの控えめな摂取など、自己管理が求められます。


04 医者かパイロットか迷ったら、まずパイロットを推す理由
最近では、医師免許と飛行免許の両方を持つ“ダブルライセンス”の方も少しずつ現れているそうです。すごいですよね。
そこまで目指す方は少ないと思いますが、医者とパイロットのどちらに進むか迷っているなら、まずパイロットを目指すことをおすすめします。
その理由は、「年齢制限があるから」です。
ただ、航空会社が採用条件に「年齢制限」を明確に示しているわけではありません。
しかし、フライトスクールとして多くの卒業生を航空会社に送り出している経験から、一般的に採用されるのは「30代程度まで」という目安が明らかになっています。
つまり、後から医者を目指すことは可能ですが、パイロットは“先に目指しておかないとチャンスを逃す”可能性があるというわけです。
05 パイロットになる方法
01でご紹介したように、パイロットになる道は複数あります。
もしあなたが中高生や大学生であれば、まずは自社養成や航空大学校へのチャレンジをおすすめします。
仮に不合格となっても、私立大学やフライトスクールという選択肢が残されています。気持ちを切り替えて挑み続けることが大切です。
現在すでに社会人という方には、「フライトスクール」がおすすめです。もちろん、自費訓練となるため費用はかかりますが、社会人には「収入を得られる」という強みがあります。
今のうちに訓練費をしっかり貯めて、チャンスがあるうちに、入校・訓練開始を目指しましょう。
ここで大切なのは、「安さ」だけで訓練校を選ばないことです。
費用が安いぶん、訓練スケジュールが極端に混雑していて「2ヶ月待ち」ということも耳にします。やっと夢への一歩を踏み出した直後にスケジュールが詰まっていて訓練できない…。そんなことになると、かなり焦りますよね。
訓練校は、しっかりと情報を集めて、慎重に選びましょう。
👉 訓練校を選ぶ際に見落としがちな“重要ポイント”を解説したコラムもありますので、ぜひ参考にしてください。
06 さいごに
今回のコラムでは、パイロットと医者の、難易度や年収という点に焦点を当てながら比較しました。
単純に比較できるものではありませんが、少しでもご理解いただけていれば幸いです。
以下に簡単ですがまとめを置いておきます。(引用元や情報源は前述のコラムをご覧ください)
もし、パイロットになりたいという気持ちを少しでもお持ちの方は、何でもお問い合わせください。
また、訓練説明会も予定しています。行動を起こすチャンスです!
そして、いつかあなたが操縦する旅客機に乗れることを楽しみにしています😊✈️
2025年9月27日 訓練説明会 with LUXURY FLIGHT
エアラインパイロットを目指す方を対象とした説明会を、9月27日(土)に開催を予定しております。
(9/6に予定していましたが、変更となりました。)
場所は、羽田空港@Terminal1 5FのLUXURY FLIGHT羽田本店です。
詳しい開催概要につきましては、追ってご案内させていただきます。
またご参加の皆さまには、模擬フライトも行っていただけます。国土交通省航空局で認定された訓練機シミュレーターを使用して行います。
エアラインパイロットになるにはどんな軌跡を辿るのか、より強くイメージしていただける機会となるかと思います。
どうぞこの機会をお見逃しなく。
※参加費用:15,000円、募集人数6名
ご参加にはお申し込みが必要となります。以下のフォームよりお申し込みください。
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